初めての中央アルプス 梅雨明け当日となった日に日帰りで千畳敷から木曽駒ヶ岳・宝剣岳へ、そして当初予定していなかった三ノ沢岳も加え、充実の周遊登山を満喫。
コースタイム(行動時間7時間50分) 単独
千畳敷7:45-宝剣山荘8:35-中岳8:50-木曽駒ヶ岳9:15~9:50-宝剣山荘10:20-宝剣岳10:40~10:50-三ノ沢分岐11:20-三ノ沢岳12:40~13:00-三ノ沢分岐14:50~15:00-極楽平15:15-千畳敷15:35
自宅を午前3時半に出発し、この菅ノ台バスセンターに6時半に到着。
高速も一般道も車が少なく予定より30分以上も早い到着だった。
ゲートで500円を支払い、まだ大分空もある駐車場の出口に近い場所をゲットして駐車。
駐車場の前のチケット売場でバスとロープウエイの往復乗車券3,800円を購入し、すぐ出発するという6時40分発の臨時バスに乗り込みしらび平ロープウエイ駅へ向かう。
ロープウエイ駅でもほとんど待つことなく、とんとん拍子で標高2,612mの千畳敷に運ばれ、駅舎を一歩出るとこの素晴らしい景色が待っていた。
ここは、以前に観光で来たことはあったが、改めて千畳敷カールの頂点に立つ宝剣岳の姿に見ほれる。
心配した天気も今のところ問題ない。
そして、駅舎の裏に回り込むと、眼下の駒ヶ根の町並みの奥に南アルプスの山々の連なりを確認することができた。
ラッキー!
正面に富士山を見つけそして左右のそれぞれのピークを確認する。
千畳敷駅で15分ほど景色を楽しんでから、カールの下にある剣ヶ池に向かい遊歩道を下る。
この付近からの眺めもすばらしいもので、左手のサギダルの頭のピークから右の宝剣岳の山並みを改めて楽しむ。
そして剣ヶ池付近になると足元にコイワカガミやミヤマキンバイなどが至る所に見受けられ時折り花々を楽しみながらの歩行となる。
宝剣岳の右手の乗越浄土の鞍部に向かう登山道には、良く見ると登山者の連なりを確認することが出来る。
ところが千畳敷カールから30分もしない内にすっかりガスに覆われ、乗越浄土に到着しても展望がまったく利かない状態になる。
宝剣山荘をガスの中に確認し、足元に咲く高山植物を楽しみながら登って行くと間もなく中岳だ。
この付近にも岩の間に高山植物が多く見られる。
そして 千畳敷から1時間30分で木曽駒ヶ岳山頂着。
丁度山頂に着くころから空が明るくなり、周囲のガスも減ってきた。時折りガスも瞬間的に切れ三ノ沢岳が顔を出すと山頂にいる皆が歓声を上げる。
少し早いがここで簡単な昼食をとりながらガスが晴れるのを待つ。
期待をこめて待ったおかげで周囲のガスも徐々に晴れ、正面に三ノ沢岳が美しい姿を見せてくれた。
御嶽山も大半は分厚い雲の中だが、山頂の一部を少しだけ覗かせてくれている。
足元には頂上木曽小屋も見える。
そして下山する頃は、南側の中岳とこれから向かう宝剣岳がようやく姿を見せてくれた。
中岳は山腹を巻くトラバースルートに入るが、ここからも宝剣岳の白い岩峰の奥に続く緑の稜線が美しい三ノ沢岳が素晴らしい。
今回、この三ノ沢岳は計画に組み入れていなかったが、この素晴らし山を見ていると急に登りたくなってきて、時間的にもそう遅くならずに戻れそうであったので、急遽チャレンジすることにした。
10時40分宝剣岳着。木曽駒ヶ岳から50分だ。
狭い山頂で記念撮影するのも順番待ちとなり、この後、後ろの最高所となる大きな花崗岩の頂の上に立って見たが、周囲の景色をゆっくり堪能できるような広さはではなく、写真も撮らずにすぐ降りる。
山頂からは今日初めて連なる尾根の奥に空木岳と思われるピークを確認することもできた。
本来はこの尾根を通って空木岳までの縦走をしたかったが2泊の計画を中々組めなかったために、今回の日帰り登山になった経緯がある。
眼下には今朝登って来た千畳敷カールの景色も広がっており、まさしく360度の展望が得られる。
宝剣岳からの下りは岩場主体だが、この付近にもあちこちで高山植物が咲き誇っており、ここで今まで見かけた花々を紹介しておく。
コイワカガミ シナノキンバイ オヤマノエンドウ ハクサンイチゲ
コマウスユキソウ ツガザクラ イワベンケイ ミヤマシオガマ
宝剣岳山頂からは、少し渋滞気味の下りだったが、11:20分三ノ沢分岐に到着。時折花を愛でながらの30分だった。
ここから三ノ沢岳へは往復で4時間ほどでかかりそうなので、再びここに戻る時間を改めて確認し尾根の下降を開始。
尾根を下り始めて間もなく空木岳付近にかかっていた雲が完全に取れ、中央に見える熊沢岳と奥の空木岳までの美しい稜線を確認することができた。
最初の鞍部辺りまで降りると、少し背の高い樹木が目立ち、登山道に張出すハイマツをかき分けて歩くようなところもあるが、この稜線の山肌にも高山植物が多く目を楽しませてくれる。
写真は帰路にのんびり写して帰るつもりだ。
山頂まであと一息と云うところに立派なケルンがある。
三ノ沢岳到着は分岐から1時間20分だった。
途中で5~6組の方々とすれ違ったが山頂で入れ違いに下山して行っていった人が最後の人だったようで、他には誰もいなかった。
ここで、20分ほど景色を眺めながら休憩し下山にかかる。
それにしても山頂から少し下った地点で一気に展望が開け、先ほどたどって来た尾根上のルートが一望出来るこの景色は素晴らしい。少し下にはケルンも見える。
帰路は登山道脇の花を愛でながらの下山となったので、ここで改めて初顔の花を紹介する。
イワウメ キバナシャクナゲ アオノツガザクラ コバイケイソウ
チングルマ イワツメクサ ショウジョウバカマ ???
14:50分に三ノ沢分岐に到着。
往復3時間30分を要したが、静かで美しい充実の稜線漫歩を終えた。
分岐で少し休憩の後、極楽平から眼下に見える千畳敷駅へ向かいのんびり下山にかかり、15:30に無事山旅を終える。
千畳敷から20分間隔で運転中のロープウエイもほとんど待ち時間なしだった上、バスも臨時便で待つことなく駐車場まで運んでくれた。
しかも、駐車場の近くには「こまくさの湯」もあり、温泉でのんびり ゆっくりすることが出来、最高の一日を過ごすことが出来た。