今日は久々の晴れ模様となったため、急遽小田原からの旅をスタートすることにした。
前回は立ち寄らなかった小田原城の城内にある報徳二宮神社からのスタートだ。
報徳二宮神社は尊徳二宮金二郎を祀るために明治27年に建てられた神社だ。
早朝から係員の方が行う掃除で、境内も綺麗になっている。
この神社には当然のことと思うが、二宮金次郎の薪を背負ったお馴染みのブロンズ像がある。
そして、いままで余り見たことがなかったと思うが、晩年の二宮尊徳翁の像も設置してあった。
報徳二宮神社を参拝したあと、東海道に戻るため移動をしていると左の写真の古風な門構えが目に飛び込んできた。
何の建物かと思い、近づいて見ると、なんと小学校の正門だった。
門前にあった案内板によると、ここ三の丸小学校の周辺地区が周囲と調和した歴史的雰囲気の感じられる都市景観づくりが評価され平成9年度の都市景観大賞となったとある。
それにしても何とも贅沢な環境だ。
居神神社で鎌倉時代の古碑郡を見学したあと、板橋旧道に入ると畳屋さんがあったりして昔ながらの風景を見た思いでいたら、こんな倉のある家に出くわした。
普通の民家と思うが、この街道沿いの歴史を感じさせる一こまを垣間見た気がした。
一旦、国道1号に戻ったあと再び旧道に入り、長興山紹太寺を訪れる。
御覧のように茅葺き屋根のこじんまりした本堂だが、奥に広がる敷地内には小田原藩主であった稲葉一族と祖母である春日局のお墓がある。
有名なしだれ桜も庭園内にありシーズン中は賑わいを見せる。
また、4人からの予約制とあるが、黄檗普茶(おうばくふちゃ)料理と云ういわば、中国の精進料理を食べさせてくれる。
再び1号線に戻り三枚橋を目指す。
ただ、途中路肩工事で歩道が無い区間が長く、狭い道に加え交通量も多いため三枚橋までくるとほっとする。
橋の向こうに箱根湯本の駅が見える。この橋を渡ると1号線ともしばらくお別れで、旧東海道に入る。
旧東海道で最初の訪問地は早雲寺だ。ここを訪れるのは2度目だが、相変わらず前庭は綺麗に清掃され美しい。
今日は、ここに来るまで日差しも強く、大分暑くなってきたので、この縁側で少し休憩をしていくことにした。
昔はただの土の道だったものだが、雨上がりのぬかるみに難儀したことから、当初 竹を敷きこんで作ったものが、その後このような石畳になったようだ。
でも、苔むした石の上を歩くのはワラジならともかくゴム底靴では滑りやすく歩きづらいものだ。
寄木細工で有名な畑宿の町に入り「畑の茶屋」の角から再び趣のある山道にとなる。
そしてすぐに日本橋より23里(96km)目の畑宿一里塚がある。
このように街道の両側に塚が明確な形で保存されているのは初めてで大変興味深い。
塚の中央に新たに植えてあるモミとケヤキの木が大きくなった姿も見てみたいものだ。
石畳道から九十九折れの十二曲の道をあえぎながら登り、再び遊歩道に入ると、すぐ見晴し茶屋の下に出る。
丁度お昼も過ぎたので、昼食にためにこの茶屋に寄る。
遊歩道から急な階段を登ると、前方が大きく開け小田原の町並みの奥に相模湾も見える。
今日の昼食はこの見晴し茶屋で名物のとろろそば(¥950.-)を頂く。
座敷の席からは外の景色が見え、最高のロケーションだ。
薄暗い箱根旧街道資料館は管理人がいる様子もなく、展示物を自由に見ることが出来ました。
隣の甘酒茶屋の賑わいと違い、こちらにはだれもいない。
甘酒茶屋の様子を再現した模型とか、左の写真の本陣の模型などいろいろ展示してありました。
一方、甘酒茶屋は店内は満員で屋外のベンチもあらかた一杯で盛況でした。
以前立ち寄った時に比べ茅葺き屋根もふき替えたようで、大分明るい印象になっていました。
ようやく芦ノ湖に到着です。
あいにくこの時間になると雲ですっかり覆われ本来見えるはずの富士山の姿どころか芦ノ湖も奥はぼんやりしている。
最後に箱根関所跡まで見事な杉並木の道をのんびり歩く。
杉並木から再び芦ノ湖の湖畔にある箱根関所資料館を見学。
箱根関所の見学とあわせて500円を払う。
中には関所にまつわる展示物が見れるが、撮影禁止。
関所の大番所と足軽番所の展示物を見学。
この写真は芦ノ湖や街道の見張りを行う遠見番所 からの関所の風景だか非常に眺めが良く、全体の様子が良くわかる。
今日の最後は関所のほど近くにある箱根駅伝のスタート・ゴール地点だ。箱根駅伝では人垣に囲まれでいるので、こんな石柱があることは知らなかったが本日のゴールもこの地点とし箱根までの旅を終える。
帰路はこの近くのバスターミナルから小田原行きの急行バスにて帰る。
今回で神奈川県内の旅を終え次回から静岡県だ。
これからはアクセスに時間がかかるようになるが、まだしばらく日帰りの旅で対処するつもりだ。
今回の小田原駅から箱根までの歩行総数41,285歩、所要時間は昼食時間を除き6時間35分でした。