群馬百名山は残り20座ほどになり、次第に登りづらい山が残ってしまうようになってきましたが、古稀も過ぎる歳になると、体力に衰えを感じることも多くなり、この阿能川岳や景鶴山は今年中に登っておきたいと思いましたので、まずこの3月に阿能川岳に登ることにしました。
昨日は近くの鉱石山と戸神山に登り、赤谷湖近くの湯宿温泉の旅館に宿泊し、今朝一番にスタートすべく仏岩ポケットパークの駐車場に到着しました。
今日は曇り空ですが天気は問題なさそうで、他に阿能川岳を目指す2パーティー4名と相前後してスタートとなりました。1パーティーは山頂から赤谷山を経由して下山すると云っておりましたのでピストンは私含め3名でした。
コースタイム(行動時間8時間35分) 2019/03/23 単独
仏岩ポケットパーク6:45-赤谷越(仏岩峠)7:20-鉄塔下8:10-鍋クウシ山9:10-天子山9:35-三岩山10:55-阿能川岳11:25~11:30-三岩山手前の鞍部11:50~12:10-三岩山12:20-天子山13:15-鉄塔下14:10~14:25-赤谷越(仏岩峠)15:00ー仏岩ポケットパーク15:20
6時45分、仏岩ポケットパークのこの場所から入山です。
この峠までの斜面はビッシリ雪に覆われルートが不明瞭な部分もありましたが、特に問題なく、およそ35分で赤谷越に到着です。
峠からの歩き始めは雪が消えている箇所もありましたが、それもすぐに雪道になり、峠から50分ほど歩いて判りやすいチェックポイントの鉄塔に到着です。
写真は鉄塔を過ぎて振り返って見た吾妻耶山の姿です。
鉄塔から稜線をたどり、最初の小さなピークでアイゼンを装着。
ここで、ついでに10分ほどの休憩したあと、緩やかな稜線を登って行くとほどなく、鍋クウシ山の標識を確認。
鉄塔から丁度1時間でした。
鍋クウシ山と命名されているので、稜線上でも少なからず山頂ののような部分があるのではないかと思っていましたが、とても山の頂とは思えない稜線上に標識がありました。
尾根の前方に天子山が確認できるようになりました。
この付近は大きな雪庇が目立ちます。
天子山を過ぎ、三岩山手前の岩陵付近までやって来ると、周囲が開け素晴らしい展望を得ることが出来ましたので、撮影した写真を合成しパノラマ風にしてみました。
中央奥に赤城山の山塊、その手前の台形の山が三峰山、右手の山が吾妻耶山で、その奥に子持山が確認できます。
そして眼下には関越道の谷川岳PAが良く見えます。
左手の遠方には武尊山の山塊、その右手に日光白根山、更に中央のやや右側に印象的な三角のピークの皇海山も確認できました。
展望を楽しんだ後、すぐこんな岩場の下降が待っています。
足場は凍って滑り易いため木に掴まりながら慎重に下ります。
三岩山の山頂にに到着です。
前方の奥に初めて阿能川岳の山頂部を確認することが出来ました。
この付近で、先行して登っていた2人が下山してきてすれ違いました。
三岩山からの展望も素晴らしく、樹氷で飾られた木々の向うに浅間山も確認することが出来ました。
阿能川岳山頂までもう少しの地点までやってきました。
広い尾根のように見えますが、右側は大きな雪庇になっていて、怖くて歩けませんので、林近くを登ります。
11時25分に山頂に到着です。
阿能川岳のプレートが木に取付けられていました。
山頂から登って来た稜線を振り返ってみた風景ですが、正面に浅間山が良く見えます。
そして、阿能川岳から続く稜線の先に、小出俣山を見ることが出来ました。
しかし、北側の谷川岳方向は完全に雲に覆われ一切見ることが出来なかったのは残念でした。
山頂は風が強く自分が歩いて来たトレース跡も消えて確認出来なくなってしまうほどでしたし寒かったため下山し、三岩山との鞍部まで移動し休憩としました。
三岩山から下った岩峰にある岩場を登った先に、こんな急な雪の斜面があります。
登って来るときはここで、持参したピッケルを出そうかと思いましたが、慎重に後ろ向きで下ってこなしましたので、結局ピッケルは一度も使うことなく背負ったままになってしまいました。
標高が低くなるにつれ、張り出した雪庇に大きな亀裂が見られ今にも崩れそうな様子になります。
今日は午後になっても気温が低いため大丈夫と言い聞かせながら・・・足早に通過します。
この後、ミゾレが舞うような天候になりましたが大きく崩れることはなく、鉄塔下まで問題なく下山。
ここでアイゼンを取り外し小休止し、ポケットパークに15:20帰着。
阿能川岳の往復登山8時間35分の山旅を終えました。