光岳・聖岳登山がようやく実現した。行こうと思って計画を立てると、天候に恵まれなかったり、便ヶ島への林道が通行止めになったりでなかなか実現できないでいたが、今年のシルバーウイークの5連休に混雑覚悟で行くことにし、ようやく目標達成することが出来た。
でも、入山当日の午後に通ってきた林道赤石線の路肩が大きく崩落して通行止めになる事態となり、帰ることができるのかヤキモキさせられたが、それも下山日には関係者の努力で、崩落した林道部分の迂回路が完成し無事帰宅の途につくことが出来た。
1日目(2015/9/19)
コースタイム(行動時間8時間5分) 単独
易老渡駐車場8:05-面平(めんだいら)9:25~9:40-三角点12:00-易老岳12:25-光小屋15:00
光小屋15:15-(光岳・光石)-光小屋16:25
林道赤石線に入ってしばらくすると登山口に向かう車が連なるようになり、やはりメジャーな登山口を思わせる。
易老渡の駐車場に着いた時はご覧のように完全に満杯状態。
林道脇に空きスペースを確保し、8:05 ようやく登山開始。
駐車場から少し戻って遠山川に架かるこの橋を渡り、登山道に入る。
林の中の急登をこなすことおよそ1時間30分で次第に緩やかな登りに変わり、ほどなく面平の標識を見る。
ここで、朝食とし、15分ほど休憩。
途中、唯一展望が開ける場所があり、聖岳と思われる姿を確認することが出来た。
登り始めて4時間20分で稜線上の易老岳山頂に到着。
山頂といっても、林の中のこんもりした頂きなので、山頂の感じはしない。
易老岳から光岳小屋へ向かって行くと、途中右手にガレた場所がありこの付近は展望が開けるが、前方に見えるはずの光岳は残念ながら雲に覆われ確認することが出来ない。
三吉平から長く続いた谷筋の登山道を登ると、次第に傾斜が緩み最後はイザルヶ岳の分岐のある平らなセンジヶ原に出る。
もう光小屋はすぐだ。
小屋の人から15時前には入って欲しいと云われた目標はクリアー。
ここで、衝撃的なニースを聞く。
今日入山のとき通ってきた林道赤石線が、昼過ぎに発電所の奥あたりで道路が崩落し車も、人も通行出来なくなったと言うことだ。
すぐ、復旧作業を進めるということのようだが、いつ通れるようになるのかはまだ不明ということで、困った問題が起きた。
あれこれ考えてもどうすることも出来ないので、自分の居場所に荷物を置き、予定通り空身で光岳に向かう。
小屋から20分ほどで山頂に到着。
周囲はガスの中なので見るものもなく証拠写真のみ撮影し、光石の見学に向かう。
10分ほどで光石に到着。
本来なら素晴らしい展望が得られるのに、あいにく全く視界がきかないのが残念。
光小屋は収容人数40名の小さな小屋で、今日は定員以上の宿泊予定ということだったが、今日の林道崩落事故により入山できずキャンセルした人も出て、結果的にはほぼ定員通りと云う状況なのか快適に過ごすことが出来た。
2日目(2015/9/20)
コースタイム(行動時間9時間25分) 単独
光小屋5:10-イザルヶ岳5:25~5:40-易老岳7:35~7:40-喜望峰9:00~9:35-茶臼岳10:20~10:25-上河内岳12:20~12:25-南岳13:10~13:20-聖平小屋14:30
夜明け前に出発をしようと小屋を出ると、雲が多いながらも富士山を確認することが出来たので、早速見晴らしの良いイザルヶ岳に向かう。
丁度、山頂に着いた頃、富士の後ろから後光が射す素晴らしい風景に出会うことが出来た。
しばらくこの風景を堪能していると5分もしない内にこの後光は消えてしまった。
そして、北側にはこれから向かうい易老岳、仁田岳、茶臼岳、上河内岳の美しい連なり。その奥には明日登る聖岳もはっきりその姿を見せてくれている。
一方南側には光岳が姿を現してくれた。
この山頂に着いた時には光岳の山頂部に雲がかかっていたたが、今はその姿を確認できラッキーでした。
山頂からイザルヶ岳の分岐に戻り、水場で水を補給してから歩き始めると前方に聖岳を望むことができる。
イザルヶ岳の分岐から昨日歩いた易老岳までたどり、そこから1時間20分ほどで、仁田岳の分岐になっているこの喜望峰に到着。
展望が期待出来れば仁田岳に行ってみるつもりだったが、余り期待できそうもないので中止。
ここで、お腹を満たしながら30分ほど休憩。
喜望峰から歩き始めるとすぐに前方に茶臼岳はを望むことができる。
その先に見えるはずの上河内岳や聖岳は残念ながら湧いてきた雲で覆われるようになってしまった。
10:20茶臼岳に到着。
気持ちよさそうな稜線が続き、その先に雲に隠れているが上河内岳が確認できる。
茶臼岳から下り茶臼小屋への分岐を過ぎてから登山道脇にはまだ、色々な花を見ることができるので時折り草花の写真を撮りながら気持ちよく歩ける。
雲が多くなって上河内岳も隠れ気味でしたが、山頂が近づくころこの写真のような上河内岳にかかっていた雲も消え美しい姿を見せてくれました。
12:20、今日の行程のハイライト上河内岳に到着。
あいにく周囲の展望は得られないが天気がよいため山頂で気持ちよい一時を過ごすことができた。
山頂から下山するときに肩の部分を撮影した写真ですが、大勢の登山者がいます。
上河内岳から南岳への稜線は途中、西側がガレた部分があり気を付けなければなりませんが、稜線は緩やかで高山植物も多く楽しめます。
南岳の山頂に13:10到着。
ここは稜線上の一角と云う印象ですが、この先聖平小屋へそう時間もかからないことから、ここでで小休止。
ここで、今日出会った花々を紹介します。
コゴメグサ ウサギギク マツムシソウ タカネナデシコ
14:25、聖平小屋の分岐に到着。
下に小屋の屋根が見え、5分で小屋に到着。
聖平小屋は予想以上に混雑しており、完全にすし詰め状態。
同じ方向に寝ると常時体が当たりきついので、お互いに足と頭が逆になるようにしで横になるしかなかった。
小屋にチェックインした時には林道赤石線の復旧状況については連絡が入っていないので不明という状況でしたが、その後、休憩中に小屋の人から林道が臨時の迂廻路が明日8時から17時まで通行できるようになったと連絡が入り、予定通り明日下山できることになった。
最悪、この小屋にもう1泊~2泊する必要があるかもしれないと気をもんでいただけに一安心のニュースでした。
3日目(2015/9/21)
コースタイム(行動時間7時間55分) 単独
聖平小屋4:45-薊畑(あざみはた)分岐5:10~5:20-小聖岳6:05-聖岳7:10~7:45-小聖岳8:30-薊畑分岐9:05~9:20-西沢度11:40~11:45-便ヶ島12:20-易老渡12:40
まだ暗い4:45に聖平小屋を出発。
薊畑の分岐に到着し、ここから聖岳へのピストンになるため不要な荷物をこの分岐に置き、幾分軽くなった状態で5:20出発。
分岐から少し登ると、東の空が朝焼けで色付き、富士山も次第に顔を覗かせてくれた。
林の中のつづら折れの道から次第に展望の開けた登山道になり、聖岳の頂も見えるようになると小聖岳の山頂に着く。
少し歩くと正面に立派な聖岳が迫ってくるようになる。
東側には富士山、振り返ると雲の上に顔を出している上河内岳など時折り展望を楽しみながら山頂への登りをこなす。
ザックが幾分軽くなっているため気分的に楽だ。
聖平小屋から2時間25分で聖岳山頂に到着。
山頂に立った途端に360°の展望が広がり、今まで見えなかった赤石岳が正面に見え、遠くには千丈ヶ岳(写真中央奥)も確認できる素晴らしい景色だ。
でも、風が強く寒い。
富士山の手前が布引山でその左手のピークが去年登った笊ヶ岳のようだ。
南側は遠く雲の上に浮かんでいる大無間山が見える。
手前は昨日登った上河内岳だ。
手前に見える小兎岳から北に連なる山々も美しい。
とんがりの山は奥茶臼山のようで、奥に中央アルプスが連なる。
左の奥には御嶽山の山塊も確認できる。
山頂で素晴らしい景色を目いっぱい堪能し、下山開始。
小聖岳の向こうに光岳に至る山なみが続くが、幾分雲が切れ始めているが相変わらず殆んど雲の中。
薊畑分岐に戻り荷物の再パッキンを行い、西沢度に下山となるが、ここでお腹を満たす。
薊畑分岐から2時間20分で西沢度に到着。
隣に立派な荷物用のカーゴが架かっているが、木橋も流されずにかかっているのでここを渡り、後は林道歩きとなる。
西沢度からほぼ1時間で出発点の易老渡の駐車場に到着。
2泊3日の満足の山旅を無事終える。
駐車場には新らたに入ってくる車がないため入山時と打って変わってガラガラになっている。
帰路、問題の林道崩落現場は通れないので、その手前から遠山川の河原に降りて走行するようになっていた。
問題なく帰路につけありがたい。
ちなみに、これが林道の崩落現場の写真で、飯田市HPから引用させていただきました。
今日の温泉は飯田市の健康増進施設「ほっ湯アップル」です。
アルカリ性単純温泉でPH10.13と少し高めなので、適度なぬめりがあり、無事登山を終えた満足感と共に、ゆっくりくつろぐことが出来ました。
ただ、シルバーウイークということもあり帰りはひどい渋滞で大変でした。