いよいよ日本百名山の最後に残った利尻山にチャレンジです。
2015年に羅臼岳、斜里岳、阿寒岳、2016年に大雪山、トムラウシ、十勝岳、2017年に幌尻岳、後方羊蹄山と北海道の百名山をこなし、いよいよ今年2018年の夏休みは最後に残った利尻山に登ることになります。
今回は利尻山のみの登山ですので、確実に結果を残せるよう悪天候に備えた登山予備日を1日設定し、3泊4日の旅程にしました。
予備の1日は礼文島まで足を伸ばし、南部の桃岩展望台コースの散策を楽しむつもりの計画でしたが、結局登山予定日は低気圧の影響で強風と雨に見舞われ、利尻山は翌日にシフトし礼文島に行ったものの、ここも最悪のコンディションでとても花の礼文を楽しむということにはならず寒さに震えながらの歩きになってしまいました。
2日目の利尻山は天気は回復傾向でしたが、予報では晴れマークもあり期待したのですが結局晴れ間は見られないまま曇り空で、残念ながらまったく展望の得られないガスの中の山歩きになってしまいました。
コースタイム(行動時間 10時間30分) 単独
利尻北麓野営場 5:10-5合目6:15~6:25-6合目(第1見晴台)6:55-8合目(長官山)8:30-非難小屋8:50~9:10-利尻山10:40~11:00-非難小屋11:50-8合目(長官山)12:00~12:30-6合目(第1見晴台)13:45ー利尻北麓野営場15:40
宿泊した田中家「ひなげし館」では登山口までの送迎を行っており、朝5時丁度に登山口に向かいます。
今日、この宿から山頂を目指す人は総勢8名ほどだったと思いますがマイクロバスで5分ほど走ると登山口の利尻北麓野営場に到着です。
写真は帰着時のものですが、朝は各宿からの送迎の車が多く、大勢の登山者で賑わっていました。
登山届は事前に宿にて記載し提出していましたので、ここで軽く体をほぐし登山開始です。
歩き始めて10分ほどで甘露泉の水場を確認し、すぐその上に分岐点があります。
今日天気が回復し山頂が望めそうなら、下山時にここからポン山に登り、利尻山の姿を見てみたいと思っていましたが、結局最後まで雲に覆われた状態でしたのでポン山には立ち寄りませんでした。
登山口から1時間少々の歩きで5合目に到着です。
この山にも各号目ごとに標柱が設置されています。
ここで、宿で頂いたおにぎり朝食を平らげます。
標高を上げるにつれ周囲は霧が濃くなり、次第に見通しは悪くなりました。
8合目の長官山には登山口から3時間20分での到着です。
今日はどうもこの様な状況が続く模様ですので、展望は半ばあきらめ、もっぱら登山道脇の花々の撮影にいそしみながらの登りとなっています。
長官山から20分ほどで利尻岳山小屋に到着です。
内部には10名近くの登山者がおりましたが、居場所を確保し、少々早いですが、昼食用の海苔巻きを1本食べながら休憩としました。
登山道脇にはおなじみの花が色々咲いていましたが、中でも始めての出会いだったシュムシュノコギリソウ(占守鋸草)は白花、ピンクの花など沢山見られて印象的でした。
ミヤマアキノキリンソウ リシリブシ シュムシュノコギリソウ イブキトラノオ
シコタンハコベ ミソガワソウ エゾウメバチソウ オトギリソウ
結局山頂の直下まで登って来ましたが、時折ガスが薄くることがありましたが、薄い時でもこんな状況でした。
利尻山頂に10時40分到着。
「ヤッター日本百名山達成で~す」と一人で祝福。
山頂にいたカップルに撮影をお願いして撮っていただいたのがこの写真です。
風もあり少々寒いのですが、このまま下ってしまう気にもなれず、しばらく山頂に留まっていましたが、状況は変わりそうもなかったので結局20分ほどで下山としました。
下山時、8合目の長官山で昼食をとりながら天候の回復を期待しつつのんびりしたのですが、結局ガスは切れることは有りませんでした。
でも、7合目を過ぎてからガスが切れ、6合目あたりでようやく下界の景色を望むことができました。
右手の入江が鴛泊港で特徴的な灯台山があるペシ岬が突き出ているので、わかり易い。
手前の低い山は左側が大ポン山、右側が小ポン山です。
「ポン」とはアイヌ語で「小さい」という意味であることを翌日乗った観光バスのガイドさんが話していましたが、利尻島にはこのポン山が沢山あり、それぞれ神居ポン山、仙法志ポン山、オタドマリポン山いうように頭に名前を付けて判別しています。
高度を下げるに従い視界が開け、礼文島も確認できるようになりました。
まだ、上空は雲に覆われた状態ですので、振り返っても利尻山は雲の中で確認できなかったのは残念ですが、最後にこんな風景を見ることができ気持ちも大分晴れました。
5合目近くになると展望は得られなくなるので、花を愛でながらのんびり下山となりますが、改めてここで花々を紹介します。
イワギキョウ タカネナデシコ イワガラミ ノリウツギ
最後にポン山への分岐点の東屋で小休止し、登山口の利尻北麓野営場に15時40分に到着。
宿の「ひなげし館」に電話連絡し、迎えの車で宿に帰着し無事百名山最後の利尻山登山を終えました。
ひなげし館での夕食です。3日目になりますが、毎回メニューも変わりますので達成感を噛みしめながら、美味しくいただきました。
そして、何と、宿から百名山達成のプレゼントとして利尻山のTシャツを頂いてしまいました。
ありがとうございました。
ところで、写真は翌日の朝、宿の近くの高山植物展示園から撮影した利尻山です。
早朝はご覧のような美しい山容を望むことが出来ました。