今回の中山道歩き旅は1泊2日で三留野宿の南木曽駅から大湫宿・釜戸駅までのおよそ50Kmを歩くもので、初日は南木曽駅をスタートし、妻籠宿、馬籠宿、落合宿を巡り中津川宿の宿泊先中津川タウンホテルまでの歩きです。
今回は中山道きってのおすすめコースである妻籠と馬籠を歩く旅となるので、大変楽しみにしていました。
でも、妻籠宿に入る前に江戸期の衣装をまとった行列に出くわし、何事かと思っていたら今日11月23日が妻籠宿の文化文政風俗絵巻之行列が行われる日にあたり、丁度その行列が出発するところでした。
私も行列が進む様子見るために少し先の地点で待ち、行列の様子を見守り撮影させて頂きました。
結局、この行列の見学のため予定していた脇本陣奥谷の見学は行うことが出来なかったのは残念でしたが、文化文政の頃の衣装をまとった人たちが宿場内を行き交う様子を目にすることが出来て、良い思い出となりました。
名古屋から南木曽駅に定刻での到着です。
今日は中津川宿までのおよそ25Kmの長距離を歩くため、支度は手早く済ませ、駅前を10時20分にスタートです。
中山道の合流地点になぜか判りませんが、D51が展示されていました。
神戸の集落に入ってきました。
ここは小さな集落ですが、各戸の庭木が美しく手入れされており、いい雰囲気です。
木曽義仲のかぶと観音です。
落ち葉で彩られた参道は美しかったですが、立ち寄りませんでした。
宿場の入口にさしかかった所に、江戸時代の様々な衣装をまとった人達がいました。
何事かと思いましたが、確認すると、今日は文化文政時代の風俗行列の行進が行われるとのことでした。
突然のことで驚きましたが、ともかく行列が進む前に先行して見物をすることにしました。
その行列の様子がこちらです。
文化文政風俗絵巻之行列ののぼりを先導に役人、子供、虚無僧、・・・と行列は続きます。
人気が高かったのは嫁入りのため馬に揺られる花嫁さんでした。
このあと、どこに行っても人の輪が出来て、近くで撮影するのも大変でした。
行列が妻籠宿の中心部に入ると一層混雑し歩くのも大変な状況です。
でも、脇本陣林家住宅は人影がまばらでした。
本来、この脇本陣だけは内部を見学させてもらうつもりでしたが、今日は予定外の行列の見物があり時間がなくなったので、玄関先まで行って様子を伺う程度になってしまいました。
お昼前は脇本陣近くの蕎麦屋「俵屋 里久」は、すいていたので早めに昼食を済ませ、再び街道を歩き始めると、相変わらず街道は行列に参加した人達も加わり大変な人出になっていました。
軒先で巨大なオムスビをほおばるパフォーマンスを見せる人や、他の風俗行列のメンバーがあちこちでそれぞれ昼食の様子を見せてくれていました。
妻籠宿の外れにさしかかると途端に観光客の姿が見えなくなり静かな街道の様子になります。
結果的に、思わぬイベントに遭遇し妻籠宿をゆっくり楽しむという訳にはいきませんしたが、1時間15分ほど妻籠宿で過ごし、次の馬籠宿へ向うことにしました。
街道沿いにある関西電力の妻籠発電所が11月23日は一般公開されていましたので、内部を見学させていただきました。
この発電所は水路式ということで、山の上から水を落とし込む水圧鉄管から発電機に流れ込む全体の様子が見ることが出来、初めての経験で大変興味深かったです。
妻籠宿から1時間40分で長野県と岐阜県の県境の馬籠峠です。
ここにいた人たちは外国人でした。
途中で行き違った人の中にも多くの外国人がおりましたが、欧米人以外のアジアの人も多かったのは意外でした。
馬籠峠の入口に高札場が復元されています。
ここに高札場があったようです。
馬籠宿は坂の町ですので、天気が良ければ正面に恵那山を望むことが出来るような展望の良い宿場町ですが、残念ながら今日は全く見えません。
ここも人出が多く、のんびり宿場の雰囲気を楽しむということは出来ませんが、宿場町を楽しみます。
宿の入口から30分ほどで枡形の曲がり角になりますが、この付近は紅葉が映え彩りを添えています。
手前の角には水車もありました。
馬籠城跡や諏訪神社を過ぎ、正岡子規の句碑の少し先に昔の美濃国と信濃国の国境だったあたりに、木曽路の入口であるということを示す石碑の「これより北 木曽路」の碑があります。
いよいよ、ここで木曽路を終え美農路に入ることになります。
馬籠宿から落合宿へは急坂の十曲峠があるが、ここには全長840mの石畳の道が続き、一部は往時のものが残されており岐阜県の史跡に指定されているもののようです。
でも、今では石畳はかえって歩きずらいもので、ここを下り切るとほっとする。
落合宿の本陣に到着です。
加賀の前田家から送られたという門を構えた本陣が現存しています。
善昌寺の門冠(もんかぶり)の松は立派なもので、頭上注意のカンバンが取付けられて景観的には残念ですが、宿場の特徴的な景観になっています。
中津川バイパスを超える辺りで高台に上ってきました。
恵那山は相変わらず雲の中でしたが、美しい景色が広がっていました。
この後も中津川の中心部に向かって歩く街道はアップダウンが多く、今日の歩き旅の最後にこのアップダウンこたえました。
与坂立場跡、子野の一里塚跡の碑を確認し、子野の地蔵堂石仏群の石仏を確認するころにはすっかり日が暮れてしまいました。
この後、中津川の駅前通りで中山道を離れ、今日宿泊する中津川タウンホテルに17時40分に到着。
結局、南木曽駅から7時間20分、20.5Kmの歩き旅を終えました。
明日は→中津川宿から大井宿、大湫宿までの歩きです。