10月31日の蓬ヒュッテの営業最終日に予約を入れ、天神平からの馬蹄形ルートを歩くつもりでしたが、初日は曇り空ながら素晴らしい展望が得られたものの、2日目は風が強く雨も降る悪天候となってしまいましたので、急遽計画を断念し、ヒュッテから直接土合橋まで下山することになってしました。
朝日岳・笠ヶ岳・白毛門の三山は来年改めて計画し実現したい。
初日 コースタイム(行動時間7時間20分) 単独
土合橋駐車場8:15-ロープウエイ駅8:30~8:50-(ロープウエイ)-天神平9:00~9:05-熊穴沢非難小屋9:40ー谷川岳トマノ耳10:55~11:05-オキノ耳11:25~11:30-浅間神社奥社11:40~12:00-一ノ倉岳12:50~12:55-茂倉岳13:15~13:25-武能岳14:50-蓬ヒュッテ15:35
土合橋の無料駐車場に車を停め、15分ほど歩いてロープウエイ土合駅へ、そして展望を楽しみながら標高1390mの天神平へ。
標高の低いあたりの紅葉はまだ彩りを保ち、美しい景色を見せてくれました。
そして、前方中央に朝日岳、左側に笠ヶ岳、右手に白毛門の三山が並んで見える。
本来は明日、これらの山々を縦走し土合橋に下山するはずでしたが・・・・今回は残念ながらおあずけになってしまいました。
天神平から歩き始め、北斜面側の登山道に入ると積雪が残っており滑りやすくなったので、転ばないように気を付けながら歩く。
標高を上げるにつれ、隣に見える俎嵓から川棚ノ頭に至る山稜が美しく見える。
若いころ登ったこの南面のタカノス沢A沢やC沢の記憶がよみがえる。
天神平から1時間50分でトマノ耳に到着。
今日は平日でもあり山頂には他に誰もいないので、心置きなく展望を楽しむ。
白毛門、笠ヶ岳、朝日岳が一体になって見えるので分かりずらいが、夫々の頂を確認。
オキノ耳の山頂には登山客が見える。
オキノ耳の先にはこれから歩く一の倉岳、茂倉岳の連なりも綺麗だ。
トマノ耳で展望を楽しんだあと、オキノ耳に移動中に、山肌の笹原でガサガサと音がして、木が揺れ動いていたのでしばらく様子を伺っているとイノシシの親子5頭が稜線上に姿を現した。
こんな所にイノシシがいるとは思ってもいなかったので、てっきりカモシカだとばかり思っていたが、改めて自宅で写真をズームして見てみるとイノシシそのものでした。
それにしても今までカモシカに出会うことは何度かありましたがイノシシとの遭遇は初めての経験でした。
オキノ耳山頂に到着しトマノ耳を見ると北面に大分積雪が見られます。
宿泊した蓬ヒュッテの主人によると雪は10月28日に降ったと云うことでした。
谷川岳からオジカ沢の頭に至る稜線はいつ見ても美しい。
機会をみつけ万太郎山、仙ノ倉山へと続く稜線も歩いてみたいものだ。
オキノ耳山頂からは正に360°のすばらしい展望が得られる。
北東の方向を望むと、中央に小至仏・至仏の山塊、右手には先日登って来た笠ヶ岳のピーク、そして至仏の左奥に燧ケ岳、その左手の尖った景鶴山、更に左奥には平ヶ岳と枚挙に暇がない。
もちろんここからは武尊山、巻機山、苗場山などの名だたる山々も確認できる。
山頂で風を避ける場所がなかったので、少し歩きこの浅間神社の奥社がある岩場まで移動し、この近くの岩陰で昼食休憩とした。
食事中イワヒバリが近くに来て目を楽しませてくれる。
一ノ倉岳に向かって歩く登山道は良く滑る蛇紋岩?で、所々に雪が残っているため気を付けて歩いていたが、見事に滑ってしまった。
幸い打撲程度ですんだが・・・改めて気を引き締める。
この付近は切れ落ちた岸壁から下を覗くと一ノ倉沢全体が俯瞰できる。
所で、この写真は20日ほど前に紅葉見物で一ノ倉沢出会を訪れたた時に撮影したものですが、下から眺めるとこんな感じでした。
一ノ倉岳の山頂には2~3人で一杯になるような小さな非難小屋がありますが、これで助かっている人も大勢居るのでしょう。
貴重な存在です。
一ノ倉岳から茂倉岳まで20分ほどで到着。
いままでの稜線歩きもこの茂倉岳でお別れで、ここからは武能岳に向かって高度を下げますので、谷川岳の双耳の頂と一ノ倉岳の風景も見納めになります。
そして、茂倉岳から少し下ると美しい笹原の稜線となります。
目的地の蓬ヒュッテは、この奥の武能岳の先になりますが、まだ大分距離があります。
武能岳には茂倉岳から1時間20分で到着。
茂倉岳から標高1590mほどの鞍部まで約390m下って、再びここまで登り返す。
ここから後は、ほぼ下りだけとなり楽が出来ます。
下っていくと美しい稜線の先に、ようやく蓬ヒュッテが確認できました。
上越のマッターホルンの異名を持つ大源太山(だいげんたさん)の頂が目立ちます。
15時35分に蓬ヒュッテ到着です。
意外と小さな小屋で驚きました。
この日の宿泊者は他に2名の計3名でした。
小屋の主人の話によると、来年この小屋の建て替えを行い、7月から改めて営業を開始したいと云う話でした。
2日目 コースタイム(行動時間4時間)
蓬ヒュッテ6:10-白樺非難小屋6:55~7:15-JR見張小屋8:55-土合橋駐車場10:10
夜半から雨風が強くなり今日の登山は無理かも知れないと思いつつ、4時ごろ外に出て確認したが、雨はともかく風が強く残念ながら馬蹄形の縦走は次回に持ち越し、あきらめて土合まで直接下山することにした。
元々、5時に出発予定でしたが明るくなった6時過ぎに小屋を出発。
45分でこの白樺非難小屋に到着。
この小屋で雨を避けゆっくり朝食とする。
ここまでの登山道を見ていると、登山者が少ないと思われるこのルートでも良く道は整備されていました。
上部では完全に葉は落ちていた林も、高度を下げると共に木々の紅葉が見られ、雨の中でもその美しさは際立っていました。
何箇所か小さな沢を渡り、湯檜曽川沿いの道に入ると木々の色付きが益々華やかものになる。
JR見張小屋を過ぎて20分ほど歩くと幽ノ沢の渡渉地点に到着。
この沢が一番水量が多かったが、慎重にわたれば特別問題はない。
登山道が林道に変わり湯檜曽川に流れ込む西黒沢の出会いはこんなゴルジュ状の狭まった状態になっており、絵になる。
最後は堰堤から落ちる湯檜曽川の流れを土合橋から見学し終了です。
10時10分駐車場に到着。
通常の土曜日なら車が多いのだろうが、今日は流石にほとんど車がない。
今日登れなかった朝日岳、笠ヶ岳、白毛門は来年のお楽しみでまた、ここに来よう。
今日の温泉は水上温泉の湯テルメ・谷川にした。
露天風呂で楽しむ紅葉は良かったのですが、雨の中でしたのでもっぱら内湯で、湯船に浮かぶ沢山のリンゴ風呂でのんびりしてきました。