今年の秋の紅葉を愛でる山旅は展望の山蝶ヶ岳・常念岳への登山だ。幸い二日間とも好天に恵まれ目前の穂高や槍ヶ岳を存分に楽しんだ。
ただ、通常は紅葉まっさかりのはずが、最近の思わぬ寒さのせいで枯葉が目立ちこちらは期待はずれ。
1日目(2011/10/8) 三股~蝶ヶ岳ヒュッテ
コースタイム(行動時間5時間25分) 単独
三股駐車場7:50-常念岳登山口8:10-まめうちだいら9:40-蝶ヶ岳12:50~13:10-蝶ヶ岳ヒュッテ13:15
豊科ICを降り安曇野を三股に向かう途中、常念岳が正面に見えてくる。
今日は雲一つない最高の天気で展望が楽しみだ。紅葉シーズン真っ盛りで駐車場も混むとは思っていたが、7時半ごろ駐車場に近付くと1Kmほど手前の路肩から駐車の列が始まり車が溢れかえっていた。
私も路肩に駐車場所を確保し、この駐車場に到着。
安曇野市のHPで得た事前情報では、三股の駐車場に入る鳥川林道が工事のため8時から通行できなくなると云うことだったので、この駐車場には少し早すぎるかと思いつつ8時ごろ到着するよう自宅を出発したが既にこの状態で驚いた。
駐車場から林道を歩くこと20分ほどで林道の終点に着く。
ここから奥の登山道に入る。
登山道に入ってすぐ右手に常念岳への登山道を分け、更に10分ほど遡ると本沢に架かる鉄橋を渡る。
橋から見る沢の流れは、秋の気配が漂う美しい風景を見せてくれている。
尾根の急登の途中から初めて常念岳が姿を現す。
ここからは、まだ右手の前常念岳の方が高く見える。
まめうち平を過ぎ蝶沢を越える辺りは展望も良く休憩に丁度良い。
ここで正面に常念の姿を見ながら昼食を食べ少しのんびりする。
12時45分ごろ稜線に到着。
予想通りここからは穂高から槍ヶ岳の山並みがすぐ目の前に見える最高のロケーションだ。
今日お世話になる蝶ヶ岳ヒュッテは右手に少し下がった所だが、まずは左手に少し登り蝶ヶ岳の山頂に行く。
蝶ヶ岳の山頂からの眺めはまさに一級品で穂高の山塊に、大キレットを挟んで連なる槍ケ岳への山並みはすばらしいの一語に尽きる。
蝶ヶ岳ヒュッテには13:15ごろ入ったが、まだ早いため部屋には数名のみだったが、次第に人も増え最後は完全に満室状態。
5時の夕食前に再度夕景を見に外に出て夕暮れの風景を堪能し、食事を済ませテレビを見ながら時間つぶしで8時就寝。
2日目(2011/10/9) 蝶ヶ岳ヒュッテ~常念岳~三股
コースタイム(行動時間7時間30分) 単独
蝶ヶ岳ヒュッテ6:10-蝶槍6:55-常念岳9:30~9:50-前常念岳分岐10:00-前常念岳10:30-三股への分岐11:55~12:05-前常念登山口13:25-三股駐車場13:40
二日目の朝も好天気で5時半頃から蝶ヶ岳山頂にて日の出を待つ。
朝焼けの空に富士山のシルエットも綺麗に浮かび上がってきた。
日の出とともに穂高・槍の山並みも朝日に染まり、別の美しさを醸し出す。
そして、穂高連邦のすぐ左手は焼岳が顔を出しているが、その左手奥に乗鞍岳、そして昨日は雲の中だった御嶽山まで雲海な中から顔を出してくれている。
ヒュッテを出発してから30分ほどで蝶槍の頂きに近づく。
稜線歩きは気持ち良く、時間をあまり感じさせない。
蝶槍を過ぎ高度を下げながら幾つかのピークを越え常念岳が近付いてくると、次第に白い岩で形造られる美しい稜線になる。
常念岳の本体の登りにかかり、始めて秋らしい紅葉した樹木も現われたが所々に点在する程度で少し物足りない。
蝶ヶ岳ヒュッテから3時間20分ほどでの到着だ。
山頂は常念小屋の方から登ってくる登山客の方が多く、人で溢れていた。
穂高もここから見ると趣きが大分違いメリハリがある。
梓川の谷筋もここからは良く分かる。
山頂での一時も非常に人が多く、休憩もそこそこに下山を開始。
前常念から三股への分岐には10分ほどで到着。
ここから三股へ下山する人の数はまばらで急に静かな山旅になる。
前常念岳へ下って行くと鞍部に常念小屋、奥には大天井岳の山並が見える。
前常念岳は特に標識も無い稜線上の小さなピークで、気付かず通り過ぎそうなポイントだ。
前常念岳のピークの外れから少し下がった所に岩に囲まれた避難小屋がある。
中は覗かなかったので様子は判らない・・・
避難小屋からの下りはしばらく堆積した岩の上を下るもので、ルートはやや不明瞭となり、ペイントを頼りに下る。
この下りの後は樹林の尾根の中の下りになる。
また、この尾根を下から登ってくる人達も予想外に多く、子供連れもおり意外だった。
常念岳山頂からこの三股への下山路分岐まで2時間5分だった。
特に急いだわけではないがコースタイムより25分ほど早い。
丁度12時となり、ここで昼食休憩とする。
分岐からの下山も順調で途中一度の小休止を入れ1時間35分で駐車場に到着。
結局常念岳山頂から駐車場まで3時間50分で、想定外の短さだった。
今日の温泉は通り道沿いにある蝶ヶ岳温泉ほりでーゆ~四季の郷 だ。(大人500円)
お湯は普通の温泉(PH6.35)で特に特徴はないと思うが、道路沿いにあるお手軽さで結構登山客も多い。
ここで、今回の山旅を振り返りながらのんびり入浴し帰路につく。