鳥倉(豊口)登山口から塩見岳への往復登山
2010/7/17(土)
コースタイム (行動時間 6時間40分)単独
鳥倉林道ゲート6:55-鳥倉登山口7:30-豊口山分岐9:40-山伏峠10:05-本谷山11:25~11:30-塩見小屋13:35
鳥倉林道の終点ゲートにある駐車場はすでに満車状態だったため道路脇に車を止める。
意外に多くの車で溢れる現状に驚く。
ゲート横に設置してある登山者カードを提出し出発。
右手に大きく切れ落ちた谷を見ながら、山肌に刻まれた林道を進むこと約35分、鳥倉登山口到着。
一日2本だが、バスはここまで入る。
ここには仮設トイレも設置してあり大勢の登山客がいた。
大きく成長した下草のシダの中を緩く登り始め、山腹に刻まれた道を歩くと50分ほどで豊口山間のコルに着く。
ここからは稜線の北側に沿って付けられた緩やかな登りを行くが、時折り登山道の崩壊した場所には手造りのハシゴ道が設置され整備されている。
途中の沢を横切る地点に水場があり冷たい水で喉を潤し、ポリタンにも水を補給する。
ここまで来ると三伏小屋まではもう一頑張りだと思っていると左手に視界が大きく開け仙丈ヶ岳とその右手に甲斐駒ヶ岳の雄姿が目に飛び込んでくる。
いままでほとんど視界が利かなかったので一際感動的だ。
鳥倉林道ゲートから3時間10分だ。
ここにも多くの登山客が休憩中だ。
小屋から塩見小屋へは3時間20分ほどの行程で丁度残り半分。
小屋の近くにはテント場があり、色とりどりのテントでいっぱいだ。
三伏山には三伏峠から20分で到着。ようやく前方に目指す塩見岳の姿が現われる。
三伏山からはしばらく緩やかな下りのあと、鞍部から再び登り返すがそれでも三伏山から1時間ほどで本谷山の頂きに至る。
道中は殆ど展望は得られないが、それぞれのピークからは眺めが良くこの山頂からも前方のガスの切れ目に塩見岳の姿がある。
ただ、この付近には小バエが多く、うっとうしいため昼食も手早く済ませ早々に先を急ぐことに。
本谷山から先は緩やかなアップダウンを長い間繰り返すため、少しうんざりしてくるが塩見新道との合流点近くで大きく標高を稼ぎ合流点にに到着。
もう少しで塩見小屋だが、ここで再度おにぎり昼食で5分ほど休憩したあと、塩見小屋には13:35到着。
林道ゲート駐車場から6時間40分だった。
小屋は満員だったが単独のためか予約なしで来ても基本的は宿泊可能と云うことで、来る場合は食事付きの場合は遅くも2時から3時までに来てくれとの要望どおり予定の2時より早く到着。
この小屋の糞尿はすべてヘリで運搬し処理するため、着く早々そのトイレ袋の使い方の説明を受け宿泊費の支払いと共に処理袋1個(女性は3個)とペットボトルの水500mlの支給を受ける。
水は小屋から往復40分ほどのところにある水場から運搬してきたものと云うものなのでありがたい。
混雑する登山客が少し落ち着いたところで宿泊場所に案内される。まだ、飛び込みで来る人がいるかも知れないと言うことでふとん代りのシュラフは少し多目に準備してあったが、結局新たに予約なしで来た人は外人夫婦の2人だけだったようで、小さな部屋内は案外混雑せずに済んだ。
4時半の夕食を済ませると後はやることがなくて、ガスで覆われ気味の塩見岳を眺めながら過ごす。
夕暮れ前、今までのガスが綺麗に取れ、左の塩見岳そして右手の天狗岩ともども全容を現し、改めてその姿に感動する。
コースタイム (行動時間 8時間30分)
塩見小屋4:55-塩見岳東峰6:00-西峰6:05~6:20-塩見小屋7:35~7:45-本谷山9:15~9:20-山伏峠10:55-鳥倉登山口12:45-鳥倉林道ゲート駐車場13:25
小屋の朝は早く、昨日支給された糞尿処理袋にて用を足し、回収ボックスに捨てから慌しく朝食を始めたのが午前4時半。
初回の人は4時からだった。
不要な荷物を小屋に置かせてもらい少し身軽になって出発したのが午前4時55分。
今日も晴天で最高の景色が楽しめそうだ。
歩き始めてすぐハイマツの山肌から岩峰に変わり前方の天狗岩と塩見岳が全面に姿を現す。
天狗岩を廻りこんで塩見岳の岩峰の登りはガレた岩場で落石を引き起こし易い道なので慎重に進む。
いままで見えなかった山並みが目に飛び込んでくる。
左から仙丈岳、甲斐駒ヶ岳のとがったピーク、間ノ岳に隠れ気味の北岳、間ノ岳そして農鳥岳の山並みだ。
西峰に移動したあと改めて富士山の姿を堪能する。
手前には蝙蝠岳へと続く稜線が魅力的に見える。
更に塩見岳西峰に目を転じると、丸い頂の奥に中央アルプスから乗鞍、北アルプスの連なりが確認できる。
周囲の景色を堪能したあと、足元に咲く高山植物に目を向けると色々な花が目をたのしませてくれる。
シコタンソウ イワベンケイ キバナシャクナゲ コイワカガミ
そして下山時はのんびり登山道脇の花を愛でながら下る。
ミヤマキンバイ イワツメクサ ミヤマオダマキ ハクサンイチゲ
小屋に戻り荷物を再びパッキングし直し、7時45分下山にかかるが小屋から見る中央アルプスの山並みを改めて堪能。
三伏山まで下山し、来るときには見えなかった山伏峠の小屋とテント場が確認できた。
12:45鳥倉登山口に下山。
ここから林道ゲート駐車場まで40分、13:25駐車場到着。塩見小屋から5時間40分だった。
それにしても登山口から駐車場までコースタイムでは30分とあるが、ここを30分で歩くのは相当キツイと思う。
駐車場は昨日にも増して車で溢れており、路肩にも長い車の駐車列となっていた。支度を済ませ車を走らせると、その車の列は延々と続くもので、この山の人気ぶりが伺える。
今日の温泉は近くにある鹿塩温泉を予定していたが、行って見ると2軒の旅館とも本日は客が多く日帰り入浴は対応できないと断られてしまった。
やむなく急遽、松川ICに近い「まつかわ温泉清流苑」に立ち寄ることにした。
ここは温泉の泉質としては余り特徴はないが、ミクロの気泡を噴出させたミルキーバスや薬湯など変り種を含め9種類の温泉を楽しめ、のんびりくつろぐことが出来た。