浅間山の別称を持つ鐘ヶ嶽は山頂近くに七沢浅間神社があり昔から信仰の山として親しまれていたようで、広沢寺温泉からの参道が登山道になっており、登山口の鳥居をくぐり丁目石や沢山の石像を眺めながら、歴史を感じながら登ることができる山です。
山頂は林の中で展望は得られませんが、神社の境内からは横浜のランドマークタワーや遠くスカイツリーも確認することができました。
標高が561mで手軽に登れ、意外に美しい紅葉も楽しめるので充実した山旅が出来ます。
コースタイム(行動時間4時間) 単独
七沢無料駐車場9:00-鐘ヶ嶽バス停9:10ー七沢浅間神社11:00~11:10-鐘ヶ嶽11:13~11:25-山ノ神峠11:55~12:00-七沢無料駐車場13:00
今日は広沢寺温泉の近くにある七沢駐車場に車を停め、七沢浅間神社の鳥居のある登山口から表参道で鐘ヶ岳に登り、山ノ神峠から二の足林道に下り、駐車場に戻る周遊コースの歩きです。
駐車場から歩き始め、一つ手前の河鹿の沢バス停を左折して少し登ると、10分ほどでこの写真の鐘ヶ嶽バス停に到着する。
ここから道標に導かれ戻るように登山口となっている七沢浅間神社の鳥居に向かう。
奥には目指す鐘ヶ岳が見えています。
車道を5分ほど歩くと左手に神社の鳥居があります。
ここが、鐘ヶ岳の登山口になります。
この鳥居の背面を確認して見ると、大震災で大正15年に建立と記載されているので、元の鳥居は大正12年の関東大震災で倒壊してしまったようです。
杉林の中を少し歩き鳥獣保護柵を越えていくと、登山道脇には石像が乗った丁目石が設置されている。
丁目石の上に乗っている石像は破壊されたのか、自然に壊れたのか補修されているものが多い。
こういう物はいつまでも大切に保存していきたいものだ。
十三丁目に上杉公内室の墓への道標がある。
往復でも5分ほどの距離のようなので寄り道していくことにする。
墓といっても石碑に刻まれている文字は判別しずらいし、お墓の印象はあまりありませんが、七沢城主だった上杉公の妻の墓であるそうです。
隣の石仏には供養した人の名前が刻まれている。
登山道を歩いていると巨大な岩に階段が刻まれていたので、良くわからないまま登ってみたら、そこには何とも素朴な石仏が鎮座していた。
それがこの石仏です。
普段見掛けないようなシンプルなもので、私も見たことはありませんが、下諏訪にある「万治の石仏」に似た印象です。
こんな所にあるのは驚きでした。
二拾丁目まで登ってくると、視界が大きく開けます。
この付近が稜線上では唯一の展望地で、相模湾や江ノ島を望むことができます。
稜線上をもう少し歩くと大山も望むことが出来ました。
七沢浅間神社が近くなる二十六丁目辺りから石段の道になります。
この石段の数を数えて登ってみたら、神社まで391段ありました。
そして七沢浅間神社に到着です。
こんな山の中にある神社としては立派なもので、尊厳あるたたずまいです。
この境内からは横浜や都心を望むことが出来ます。
足元の案内板にはスカイツリーも示されていたので、最近設置されたようです。
そのスカイツリーを目を凝らして探した結果、何とか見つけることが出来ました。
分かりますでしょうか。
鐘ヶ嶽の山頂は神社から数分の距離です。
この山頂で特筆すべき点は、この二体の石像の存在です。
小さい方は損傷があり、表情などはまったくわかりませんが、左の不動明王と思われる像は、口を結んで睨みを利かせています。
山頂にこの様な像があるのは珍しいのではないでしょうか。
山頂付近は杉林に囲まれていましたが、山ノ神峠の方に少し下るとモミジなどの見事な紅葉が出迎えてくれました。
少し盛りは過ぎていましたが・・・
途中の稜線からは経ヶ岳、仏果山の山々の姿も確認できました。
要所で遠くの山を眺めることも出来、大満足です。
<山ノ神峠に到着です。
ガイドブックによれば、この峠に山ノ神の石像と祠があるはずですが、どこを探しても見当たりませんでした。
盗難にあったのでしょうか? 大変残念です。
ここから大山に登るルートもあるようで、後付で大山への道標も取り付けられていました。
山ノ神峠から広沢寺温泉側に下れば早いのですが、今日は山神隧道を通ってみようと思い西側に下って隋道の入り口に来ました。
内部は照明はありませんので暗いと思いましたが、先が見えているのでヘッドランプは使わずに入ってみました。
が、はやり中央部に近づくとほぼ真っ暗で足元はみえないまま先の光をたよりに進みおよそ3分ほどで通過。
やっぱり、ライトは必要です。
トンネルを通って林道を下るとほどなく車両を規制するゲートがある。
ここに4~5台の車が停まっていた。
ゲートの下にはこんな水場がありこの水を目当てに車で来る人も多いようだ。
その後も林道をのんびり下っていると猿の群れに出会った。
全部で7~8匹程度と思うが、この付近で食べ物を探しているのか、木々の間を行き来していた。
丹沢でほとんど猿を見かけたことが無かったので驚いたが、近くで作業していた堰堤工事の関係者の話ではこの付近では良く見かけるそうだ。
二の足林道をのんびり下り、七沢駐車場に帰着。
結局、丁度4時間の歩きでしたが、充実した周遊コースを楽しむことが出来ました。