縦走3日目は唐松岳から不帰キレットを経て天狗山荘までの縦走です。
唐松岳から鑓温泉の分岐点までは初体験になりますが、厳しい岩場が連続する不帰キイレッは一度歩いてみたいと思っていたルートなので大変楽しみにしていました。
3日目:8/12(月) 五竜山荘から天狗山荘 ←2日目に戻る →4日目へ
コースタイム(行動時間8時間55分) 単独
山小屋の朝は早く、同室の人は4時頃には出発準備をし、早々に出発していったので、こちらも4時40分とつい早めに出発ということになってしまった。
ヘッドランプたよりに歩き始めてから20分もしたら明るくなり、5時5分に白岳からの下りで素晴らしい日の出を迎えることが出来た。
今日は雲海の上に火打山、妙高山そして高妻山と飛び出た山だけ確認することができる。
夜明けまもなく稜線近くのハイマツで食事中のホシガラスを見かけた。
今回は、このホシガラスと他に小さな小鳥を見かけることはあっても残念ながら雷鳥との出会いはありませんでした。
ここからは五竜岳の全魂、そして立山から剣岳のすばらしいパノラマ望を目にすることができた。
牛首の岩場で展望を楽しんだあと、少し歩くともう唐松山荘到着だ。
今朝五竜山荘では朝食をとらなかったので、この唐松山荘でカップ麺を購入し朝食を済ます。
登山道脇の花は相変らず登山者の目を楽しませてくれる。
コマクサは五竜山荘を出てまだ暗いうちに見かけたが、その後改めて牛首への登りで出会うことが出来た。
ヤマブキショウマ タテヤマウツボグサ コマクサ マツムシソウ
唐松山荘から唐松岳山頂までは20分ほどの距離で、登山者も多い観光ルートのような登山道になっている。
この山頂からも素晴らしい展望が得られる。
五竜岳の奥には槍ヶ岳や奥穂高岳、北穂高岳の頂も確認できる。
そして、山頂から北に目を向けると不帰ノ瞼と天狗ノ頭、そして奥には鑓ヶ岳が確認できた。
多くの登山客がいた唐松岳の山頂から北側に下る登山者は少なく、急に静かになった稜線を下り、35分で不帰2峰南峰に到着。
ここから更にすぐ下に見える不帰2峰北峰と不帰1峰の岩峰をたどることになる。
不帰2峰の頂に立つとすぐそこに不帰1峰の頂が、更に天狗ノ頭へと続く稜線がきれいに見える。
不帰2峰北峰から岩場を慎重に下山。
時折り対向する登山者とすれ違うので鎖場などでの待ち時間もあるが、待ち合わせは以外に少ない。
写真は不帰2峰と1峰の鞍部まで下ってから2峰を振り返ったものだが、中央部に岩場を登っている登山者がいるのが見えるでしょうか。
不帰1峰まで登り返すと、いままで歩いて来た不帰2峰の様子が良くわかる。
不帰1峰から最低鞍部の不帰キレットまで下ったあと、今度は一転し天狗ノ頭までひたすら登ることになる。
途中急な岩場まじりの登りをこなし標高差およそ300mを登り返し一段落した地点で小休止したが、写真はその時に振り返って撮影したもので、中央奥に唐松岳、右手奥には五竜岳も見える。
天狗ノ頭に向かう途中のケルンから改めて振り返って見ると、天候にめぐまれたこの日は今回歩いてきた鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳すべてが見渡せる。
そしてケルンの上には黒部湖が見え、その右手に立山から剣岳の峰々まで見事な展望が得られる。
天狗ノ頭到着に12時40分、時間に余裕があるため、この頂で花を愛でながら少しのんびりし天狗山荘に入る。
左の写真は山荘の周辺に咲く花を見るために鑓ヶ岳方面に散策に出かけた時に山荘を写したものですが、山荘の前方の斜面にはまだ大きな雪渓があるため、他では殆んど見ることが出来なかったウルップソウはじめ、たくさんの花を見ることができました。
ここで、山荘周辺に咲く花を含めてまとめて紹介します。
イブキジャコウソウ イワツメグサ ミヤマアキノキリンソウ ウルップソウ
イワベンケイ ウサギギク ミヤマオダマキ イワギキョウ
天狗山荘の食事は今回の山旅で利用した山荘の中で最高だったし、今まで私が利用した山小屋の中でも最も良かったのではないかと思います。
小食の私は、いつも食べるのがやっとだったのですが、ここの食事はすべて美味しくいただくことができ大満足です。
明日は今回の縦走の最終日で、鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳と歩き大雪渓を猿倉に下ります。